部員

小百合(サユリ)

 

「目から水を流したり、口許を緩めてみたり、人間って本当に面白いわね!」

 

理想的な女の子を作りたいという欲望の下、雑誌に書かれていた方法を試したら人形に魂を憑依させることに成功する。

しかし部員達のあらゆる理想を詰め込んでしまった結果、ごちゃ混ぜになって、誰の好みでもないカオスな女の子が誕生してしまった。

無邪気な子供のように、目に映るものになんでも興味を持つが飽きっぽい。

音無(オトナシ)

 

『どうせ僕なんて居ない方がいいと思われてるし心の奥ではみんな死ねと思っているんだろうどいつもこいつも大嫌いだ』

 

喋り方が気持ち悪いと言われて虐められたのがトラウマで、以降人前で喋ることが出来ず、スケッチブックを介して筆談する。

自意識過剰で自己嫌悪が強く、常に誰かに非難されていると勝手に落ち込み、勝手に憂鬱になっている。

斑(マダラ)

 

「どっちでもいいよぉ~どっちでも同じだから」

 

親から虐待を受けていて、顔中に痣がある。

愛想がよく、常にニコニコしていて笑顔を絶やさない。

意見を述べるのが苦手で、いつもなあなあにして他人に迎合する。誰かに傷つけられるのも傷つけるのも嫌で、上辺だけの関係を好む。

阿久(アク)
 
「手前らとは違ぇ。俺はずっと一人で生きてきたんだ。」
 
幼い頃に両親を失った孤児。働きながら夜間学校に通っている。
感情が先走り、手がすぐに出るので喧嘩が絶えない。刺々しく近寄りがたい雰囲気を醸し出しているが、義理堅く、受けた恩は必ず返す律儀な一面もある。

御代(ミシロ)

 

「この体で生きていくしかないのよ。だってそれがあたしなんだもの。」

 

女の子になりたかった願望がある。女物の服を着たり、自分で好みの服を作ったりしている。それ故、周りから白い目で見られたり、顰蹙を買うこともあるが、それらを振り切って堂々と生きることを固く決めている。 

時宗(トキムネ)

 

「全く、ガキってのはどうしてこう…大人の言うことに反発するのかね?」

 

通称、先生。元軍医だが、戦場で片腕を失った為退き、今は町医者をしている。

来るもの拒まずなので、貧しい人や孤児ばかり診ている為に儲けが殆どない。時折、町で通行人から寄付を募り、なんとか乗り切っている。

いつのまにか診療所の一室が毒電波倶楽部の部室にされてしまった。